これから第3種電気主任技術者試験の勉強を始める人へ向けた記事です。
学生時代に第3種電気主任技術者を受験し合格した私が、合格する為のおすすめ勉強方法やどのくらい勉強すれば良いか紹介します。
試験の傾向や難易度
試験の傾向
試験の範囲が広く出やすい問題はあるものの対策しにくいです。
2022年度から試験が年2回になり下期の試験では過去の問題と全く同じ問題が出ました。
いままででは見られない傾向ですが今後は過去の問題と類似した問題が出る可能性があります。
CBT試験では特にその傾向がでる可能性があります。
科目別では合格率から簡単な年と難しい年で交互になっています。
一定の合格率になるように調整している事が伺えます。
試験の難易度
合格率は平均すると10%前後です。
10%を上回っている時は易しい、下回っている時は難しいと考えてよさそうです。
過去7回分 電験3種合格率推移
年度 | 合格率 |
2023(令和5)年度上期 | 16.6% |
2022(令和4)年度下期 | 15.7% |
2022(令和4)年度上期 | 8.3% |
2021(令和3)年度 | 11.5% |
2020(令和2)年度 | 9.8% |
2019(令和元)年度 | 9.3% |
2018(平成30)年度 | 9.1% |
科目別の難易度
科目別では4科目とも20%前後で推移しています。
こちらは20%を上回っている時は易しい下回っていれば難しいと考えてよさそうです。
過去7回分 科目別合格率(4科目合格者含む)
年度 | 理論 | 電力 | 機械 | 法規 |
2023(令和5)年度上期 | 26.6% | 25.4% | 24.6% | 28.8% |
2022(令和4)年度下期 | 24.6% | 20.8% | 28.4% | 18.4% |
2022(令和4)年度上期 | 23.1% | 24.2% | 11.3% | 9.4% |
2021(令和3)年度 | 10.4% | 32.6% | 22.8% | 24.1% |
2020(令和2)年度 | 24.6% | 17.7% | 11.4% | 21.3% |
2019(令和元)年度 | 18.4% | 18.3% | 26.7% | 17.7% |
2018(平成30)年度 | 14.8% | 25.1% | 19.5% | 13.4% |
過去7回の合格率の平均から見る各科目の難易度
科目 | 合格率 |
理論 | 20.4% |
電力 | 23.4% |
機械 | 20.7% |
法規 | 19.0% |
法規が最も合格しにくい結果となっています。
合格人数など詳細の数字はこちらの記事をご覧ください。
勉強時間やスケジュールの管理方法
勉強時間
継続して勉強することが大事です。
毎日1~2時間、休日は5時間程度勉強したいです。
とは言え勉強できない日もあるかと思いますので自分のスケジュールを把握して計画を立てましょう。
スケジュールの管理方法
1年に2度の試験になったので6か月のスケジュールを組む人が多いのではないでしょうか?
6か月だと多くて2~3科目程度の勉強が可能です。
勉強期間の目安です。工業高校電気科程度の基礎知識があるものとして参考にして下さい。
科目 | 勉強期間 |
理論 | 3か月 |
電力 | 2か月 |
機械 | 3か月 |
法規 | 2か月 |
勉強期間の決め方は試験範囲(参考書の厚さ)です。
試験範囲が広ければ時間もかかります!
教材の選び方や勉強方法のアドバイス
教材の選び方
教材の種類が多いのでどれにすればよいか迷う人が多いのではないでしょうか。
1番は自分の電気の基礎知識に応じて選ぶと良いです。
電気初学者向けの参考書
簡単な電気数学が苦手な人や電気の基礎知識がない人向けです。
みんなが欲しかったシリーズ
参考書と問題集が1つにまとまった1冊になっています。
最近では1番評判の良い参考書です。
解説が丁寧で理解しやすい
フルカラーなので重要ポイントや図などが見やすい
出やすい問題や難易度が分かるように掲載されていて試験対策になっている
丁寧な解説ゆえにページ数が多い
丁寧な解説ゆえ分かっている人にとってはテンポアップしたい
問題集側の解説は省略されている所があり理解しづらい
同じシリーズで過去問題集があります。
こちらでは過去10年の問題に対する解答例を丁寧に解説してあり分かりやすい1冊です。
誰でもわかるシリーズ
あまり知名度はなく知らない人も多いと思います。
誰でもわかると唱っている通り、やさしい解説付きの参考書と過去問題集です。
解説が丁寧でわかりやすい
フルカラーなので重要ポイントや図、写真などが見やすい
出やすい問題や難易度が分かるように掲載されていて試験対策になっている
丁寧な解説ゆえにページ数が多い
丁寧な解説ゆえ分かっている人にとってはテンポアップしたい
電子版のみの取り扱い
販売所が限られている
参考書の取り扱いは誰でもわかる電験参考書研究会ホームページにてしています。
電気の知識がそれなりにある人向け
簡単な電気数学が解ける人や電気の基礎知識を持っている人向けです。
これだけシリーズ
販売実績のある参考書になっています。
もし自分が使うならこれだけシリーズを選びます。(電気書院の参考書を使う事が多いです。)
覚えるべき公式など要点が簡潔に書かれている
イラストを多く使用し説明している
簡潔に書かれているのでページ数が少ない
問題の解説や説明を省略していて分かりづらい
どの問題が重要なのか分からない
問題に対して解答が巻末にあるので電子版は使いづらい
参考書だけではなく問題集も用意されています。
こちらは15年分の過去の問題を分野別で収録しています。
2022年度下期の試験では過去の問題がそのまま出題されてた
分野別で掲載されているので苦手な問題がはっきりする
完全マスターシリーズ
販売実績のあるオーム社の参考書です。
この参考書を理解できれば合格できると言われるほどレベルが高い内容
難しいので基礎ができていない人には不向き
勉強方法のアドバイス
勉強する科目の順番
まずは理論から勉強しましょう!
電験3種の基礎となる科目で他の科目の理解力にかかわる
試験当日は1番早い時間なので免除されていれば時間にゆとりができる
2番目からは好きな科目で良いです。
それぞれの注意点を記載します。
科目合格率が1番高い
電気を専門にしている人にとって1番易しく感じる
範囲が広い
電気を専門にしている人にとって1番難しく感じる
暗記がメインなので勉強が早すぎると抜けてしまう可能性がある。
範囲は1番狭い
科目合格率が1番低い
勉強の仕方
参考書の内容(重点項目や公式)を暗記し練習問題を解きましょう。
公式を暗記したら練習問題や過去の問題をひたすら解きます。
間違えた問題は解答を確認してもう1度、解いてみましょう。
計算問題は特にインプットしてわかったつもりでも解いてみると意外と解けなかったりします。
続かない人向け
参考書や過去問題だけでは続かない人は動画やアプリなど活用を検討してみては!
ただしあくまで補助的な役割として活用するのが良いと思います。
おすすめの動画YouTubeチャンネル
電験合格
日本エネルギー管理センター
電験トレーナー ゼキザップ
おすすめのアプリ
電験 電力 完全暗記アプリ
電験 機械 完全暗記アプリ
電験 法規 完全暗記アプリ
まとめ
年に2回の試験となり合格のチャンスが増えました。
電験3種を取得すれば電気を取り扱う人にとってはその道のスペシャリストです。
この機会に取得したい国家資格の1つです。
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