工業高校在籍時に取得した第1種電気工事士試験の合格体験記です。
特に学生さんの方に参考になると幸いです。
第1種電気工事士とは
自家用電気工作物のうち最大電力500 キロワット未満の需要設備の電気工事
一般用電気工作物の電気工事
一般家庭での電気工事に加え、工場などの電気設備の工事も行えるというイメージです。
3年の実務経験が必要となり試験に合格するだけでは免状が交付されないので注意が必要です。
受験のきっかけ
電気科の先生の勧めがあり受験を決めました。
第2種電気工事士より先に受験する事となりました。工業高校電気科に在籍していましたが電気科目の授業もオームの法則やキルヒホッフの定理までです。
第2種電気工事士からの受験ではなかった理由
- 第2種電気工事士 筆記試験 6月
- 第1種電気工事士 筆記試験 10月
日程の関係ですでに第2種電気工事士は終わっていたからです。
よくわからない状態でスタートすることになりましたが、受験を決めて良かったです。
第1種電気工事士試験について
筆記試験と実技試験の2回の試験を合格する必要があります。
2023年度(R5)から上期と下期の年2回の開催となりました。
合格率 2023年度
筆記試験 受験者33,035人 合格者20,361人 61.6%
実技試験 受験者26,143人 合格者15,834人 60.6%
筆記試験は50%前後、実技試験は70%前後で落ち着いています。
第2種電気工事士試験の延長と考えてよい難易度です。
2003年 第1種電気工事士試験
合格率 2003年度
筆記試験 受験者27,242人 合格者11,350人 41.7%
実技試験 受験者15,504人 合格者7,357人 47.5%
勉強時間
筆記 7月~9月
平日2時間
休日5時間
実技 10月~12月
毎日2時間
時間はおおよその目安です。
筆記試験
ほぼ0からのスタートで7月頃から勉強をはじめました。
勉強方法
- 最初から過去問題を解きました。
最初は10点以下だったので、これ大丈夫なのか?と思ったのが印象的でした。
過去問題は電気技術者試験センターのホームページにあるものが使用できます。
- 分からない問題や間違えた問題を解決しました。
最初は問題の解決に丸1日程度かかりました。
問題の解決は学校にあった参考書を借りて行い、それでも分からなければ先生に聞きました。
- 過去問題を解く→間違えた問題を解決するを繰り返す。
最初1桁点数だった問題が1か月経つ頃には合格点(60点)にのるようになりました。
毎日勉強は行いました。
試験時にはかなり余裕を持って挑めました。
実技試験
0からのスタートで筆記試験の自己採点が合格点以上のことを確認し始めました。
- 複線図の練習を行いました。
複線図を書けない為、先生に教えてもらい練習しました。
何回も練習し1週間程度で書けるようになりました。
- 学校放課後1時間の実技練習
当時1年生でしたが、他の2年生や3年生と一緒に練習しました。
出題問題が公表されていなかったので予想問題や過去問題で練習です。
最初は先生についてもらいました。
そして2時間近くかかりました。
- 放課後1時間の実技練習+朝1時間の実技練習
1か月前くらいからペースアップしました。
試験回路はできるものの制限時間内には作製できません。
どうしても終わらない為、材料を持ち帰らせてもらい休日練習するようにもなりましたが、1回も合格できることは無いまま試験日を迎えました。
しかし、ワイヤーストリッパーをうまく使いこなす事でかなり早くなりました。
試験結果
筆記試験 合格 94点(自己採点)
実技試験 合格
実技試験は合格できると思っていなかったので自分でも驚き、嬉しかったと記憶しています。
工業高校在学中に勉強するメリット
- 教えてくれる先生がいる。
わからない問題があれば教えてくれる存在があるのは大きいです。
問題だけでなく試験勉強の進め方も教えてくれると思います。
- 勉強の時間が取れる
社会人になってからに比べたら勉強時間は取りやすいです。
部活があってそれどころではない人も引退してから挑戦してみてください。
- 勉強する環境が整う。
1人で勉強するとつらいですが、学生であれば仲間と一緒に勉強できるのではないでしょうか。
教室や自習室であれば誘惑が少なくて良いです。
- 材料費など安く抑えられる可能性がある。
独学であれば材料費や工具費がかかりますが、学校であれば安く購入したり工具であれば借りれる可能性もあります。
- 就職の際に有利になります。
個人的な意見としては高校在学中に第1種電気工事士まで持っている人は少ないのでそれなりに期待してしまいます。
難易度は第2種電気工事士に合格できるようであれば難しくない試験なのでぜひ挑戦してほしいです。
まとめ
筆記試験の方が合格率は低いですが50%程度なのでそんなに難しくない印象ですが、これは第2種電気工事士を合格していてその延長として必要な人が第1種電気工事士へステップアップしているからだと思います。
実技試験は公表問題があり10問の内から実際の試験問題が出題されるため、かなり高い合格率となっています。
自分のその後ですが試験に合格しましたが実技経験がないのであくまで試験合格です。
電気設備のメンテナンスをする仕事に就きましたのでその後、23歳の時に免状を申請して無事に第1種電気工事士になりました。
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